醸造家/栽培家のプロフィール

ポール・ドレーパー CEO兼最高醸造責任者(写真右から二番目) Paul Draper, CEO/Winemaker

ポール・ドレーパーは、シカゴ郊外バーリントンにある80エーカーの農場で育った。有名進学校チョート・スクールからスタンフォード大学へと進み、哲学で学位を取得したのちに、北イタリアで2年間を過ごしている。その後パリ大学に留学し、フランス中を旅しながら伝統的なワイン造りに関する実践知識を手にいれた。1960年代半ばには、親しい友人たちとともにチリの海岸地域に小さなワイナリーを設立し、カベルネ・ソーヴィニョンを数ヴィンテージ仕込んでいる。リッジへの参画は1969年。今もモンテベロ・リッジの頂上に家を持ち、妻モーリーンと娘ケイトリンと暮らしている。モンテベロの自社畑から、優れたカベルネやシャルドネを造る手腕は広く知られており、長熟かつ複雑なジンファンデルの先駆者でもある。

エリック・ボーハー モンテベロ・ワイナリー醸造担当副社長(写真左から二番目) Eric Baugher, Vice President, Winemaking - Monte Bello

カリフォルニア生まれのエリック・ボーハーは、サンタ・クルーズ山脈内にある小さな農場で育った。家畜を飼い、庭や果樹園の管理をし、馬に乗る子供時代を過ごしている。地元が好きだったため、近隣のカリフォルニア大学サンタ・クルーズ校に進学し、生化学と分子生物学で学位を取得した。リッジへの参画は1994年。最初の年にはラボを指揮し、リッジの伝統的なワイン造りを支えるための、スマートで新しい分析法を開発している。1995年には醸造部門の管理者となり、現在では日々のワイン造りのすべてを取り仕切るようになった。エリックにはワインへの情熱があるのみならず、ローテクなワイン造りの技術とハイテクな分析技術を、ともに持ち合わせている。そのおかげで、彼は今もワイン造りに夢中であり、日々刺激を受け続けている。

ジョン・オルニー リットン・スプリングス・ワイナリー醸造担当副社長(写真右端) John Olney, Vice President, Winemaking - Lytton Springs

ジョン・オルニーは若い時分からヨーロッパを旅し、フランスとイタリアでワイン文化に触れた。南フランスを頻繁に訪れては、食とワインについての高名な文筆家であった叔父リチャート・オルニーの元で過ごしている。叔父の人脈を通じて、ジョンはヨーロッパの偉大なワイン造りの手法と伝統をじかに学ぶことができた。後年、プロヴァンスに語学留学をした際に、ジョンはワインを生涯の仕事とする決心をする。1994年にブルゴーニュの醸造高等学校に入学し、ワイン造りの手法を深く学んだ。リッジに参画する以前、ジョンはカーミット・リンチ・ワイン・マーチャント(アメリカにフランス産自然派ワインを広めた先駆者的ワイン商)で働きながら、ローヌのジェラール・シャーヴ、ドメーヌ・タンピエのリュシアン・ペイロー、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティのオベール・ド・ヴィレーヌの元でも研鑽を積んでいる。1996年に、ジョンはサンタ・クルーズ山脈内にあるモンテベロ・ワイナリーで働き始め、1999年にはリットン・スプリングス・ワイナリーの責任者となった。その後ジョンは、17,000平方フィートもの面積を持ち、藁ブロックを建材とした新しい同ワイナリーの建設を指揮監督している。

デイヴィッド・ゲイツ 栽培担当副社長(写真左端) David Gates, Vice President, Vineyard Operations

デイヴィッド・ゲイツは、ミネソタ州中央部にある160エーカーの農場で育った。ミネソタの厳しい冬から逃れるために、まずはカリフォルニア大学サン・ディエゴ校に進み、二年間学ぶ。そののち、植物と農業への愛情からカリフォルニア大学デイヴィス校に編入し、そこでブドウ栽培についての学士号、修士号を取得。妻となる女性、ドナともそこで出会った。大学を出てからの6年間は、カリフォルニア北部とオレゴン南部を対象地域とした栽培コンサルタントとして活動したあと、ナパ・ヴァレーにあるブドウ畑の栽培責任者として働いた。1989年、リッジに参画して以降のデイヴィッドは、サンタ・クルーズ山脈内にあるモンテベロの自社畑、ガイザーヴィルにあるウィットン農園、ヒールズバーグにあるリットン・スプリングスの自社畑を管理するほか、リッジと契約するあらゆる栽培農家(ソノマ、ナパ、サンタ・クララ、サン・ルイス・オビスポ各郡にいる)に対し、監督・助言も行っている。