連載コラム Vol.317

2017年版「アメリカ最高のワイナリー101」発表/リッジが2年連続1位に!

2017年11月15日号

Written by 立花 峰夫

アメリカの飲食総合サイト、ザ・デイリー・ミール The Daily Meal が選んだ「アメリカ最高のワイナリー101 2017年度版」が、8月上旬に発表された。リッジは昨年に続いて堂々の1位で、2014年度版が1位、2015年度版が2位だったから、過去4年間で3度1位に輝いたことになる。

このランキングは、アメリカ在住の有力ソムリエ、ワインライター、シェフなどから成る約60名の審査員団の投票によって決まる。かつては、価格と品質のバランスが選考時に重視されていたため、「トロフィー・ワインズ」と呼ばれるカルト系生産者はまったくランクインしていなかったが、今年は超少量生産・超高価格の代表格であるシネ・クア・ノンが第5位に入った(ただし、スクリーミング・イーグル、ハーランといったナパのカルト勢は相変わらず含まれていない)。

カリフォルニア、オレゴン、ワシントン、ニューヨークという「4強」の州だけに目を向けるのではなく、その他の州で意欲的に取り組むワイナリーを取り上げるのが、このランキングの特徴でもある。今年も、ヴァージニア、テキサス、メリーランド、コネチカット、コロラド、アイダホ、アリゾナ、ニュー・メキシコ、ペンシルヴァニア、ミシガンといった州からも、トップ101に入るワイナリーが合計16軒出ている。とはいえ、カリフォルニア州が101ワイナリー中の61を占めており、圧倒的強者の地位はいまだ少しも揺るがない。

2017年度版でベスト10のワイナリーは以下の通り。今年はトップ10の顔ぶれに大きな変動があった。トップのリッジ、第2位のタブラス・クリークは昨年同様、4位のオー・ボン・クリマは昨年からひとつ順位を下げたものの残留、6位のスミス・マドローンは昨年からひとつ順位をあげているが、残り6ワイナリーは昨年のトップ10には入っていなかったところばかり。とりわけ、一躍3位に躍り出たエレガント系ナパ・カベルネのコリソンと、第5位のカルト銘柄シネ・クア・ノン、そしてヴァージニア州から8位にランクインしたバーバーズヴィル・ヴィンヤードが、その中でも目を引くワイナリーだ。

第1位 Ridge Vineyards(カリフォルニア州)
第2位 Tablas Creek Vineyard(カリフォルニア州)
第3位 Corison Winery(カリフォルニア州)
第4位 Au Bon Climat Winery(カリフォルニア州)
第5位 Sine Qua Non(カリフォルニア州)
第6位 Smith-Madrone Vineyards and Winery(カリフォルニア州)
第7位 Daou(カリフォルニア州)
第8位 Barboursville Vineyards(ヴァージニア州)
第9位 Littorai Wines(カリフォルニア州)
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