連載コラム Vol.288

2016年版「アメリカ最高のワイナリー101」発表/リッジが再び1位に!

2016年8月31日号

Written by 立花 峰夫

アメリカの飲食総合サイト、ザ・デイリー・ミール The Daily Meal が選んだ「アメリカ最高のワイナリー101 2016年度版」が、7月下旬に発表された。リッジは2年前の2014年度版では堂々の1位、翌2015年度版では順位をひとつ落として2位となったが、今年再び首位に返り咲いた。

このランキングは、アメリカ在住の有力ソムリエ、ワインライター、シェフなどから成る約50名の審査員団の投票によって決まる。選考基準は3つで、ワインそのものの品質の高さ、品質の安定度、価格と価値のバランスである。価格と価値のバランスについては、残りふたつの基準ほど重視されていないそうだが、それでもこの基準があるせいで、ナパのカルトワイン勢は今年もまったくランクインしていない。味は良くとも、値段が非常識に高いと判断された結果であろう。

カリフォルニア、オレゴン、ワシントン、ニューヨークという「4強」の州だけに目を向けるのではなく、その他の州で意欲的に取り組むワイナリーを取り上げるのが、このランキングの特徴でもある。今年も、ヴァージニア、テキサス、メリーランド、コロラド、ニュー・メキシコ、ミシガン、ペンシルヴァニア、アリゾナ、アイダホ、コネチカットといった州からも、トップ101に入るワイナリーが出ている。とはいえ、カリフォルニア州が101ワイナリー中の65を占めており、圧倒的強者の地位はいまだ少しも揺るがない。

2015年度版でベスト10のワイナリーは以下の通り。微妙な順位の変動はあるものの、主立った顔ぶれは昨年と変化していない。ドメーヌ・ドルーアンが、オレゴン州のワイナリーとして唯一トップ10入りしたのが、目を引く変更点だ。10ワイナリー中の7つがカリフォルニア州のものというのも、トータル101ワイナリーに同州が占める比率とほぼ同じである。

第1位 Ridge Vineyards(カリフォルニア州)
第2位 Tablas Creek Vineyard(カリフォルニア州)
第3位 Au Bon Climat Winery(カリフォルニア州)
第4位 Calera Wine Company(カリフォルニア州)
第5位 Quilceda Creek(ワシントン州)
第6位 Heitz Cellar(カリフォルニア州)
第7位 Smith-Madrone Vineyards and Winery(カリフォルニア州)
第8位 Leonetti Cellars(ワシントン州)
第9位 Domaine Drouhin(オレゴン州)
第10位 Robert Sinskey Vineyards(カリフォルニア州)
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