連載コラム Vol.265

2015年版「アメリカ最高のワイナリー101」発表/リッジは2位

2015年8月31日号

Written by 立花 峰夫

アメリカの飲食総合サイト、ザ・デイリー・ミール The Daily Meal が選んだ「アメリカ最高のワイナリー101 2015年度版」が、7月下旬に発表された。2014年度版では堂々の1位だったリッジだが、今年は2位。順位をひとつ落としたものの、トップ3内には留まっている。

このランキングは、アメリカ在住の有力ソムリエ、ワインライター、シェフなどから成る審査員団の投票によって決まる。選考基準は三つで、ワインそのものの品質の高さ、品質の安定度、価格と価値のバランスである。価格と価値のバランスについては、残り二つの基準ほど重視されていないそうだが、それでもこの基準があるせいで、ナパのカルトワイン勢は今年もまったくランクインしていない。味は良くとも、値段が非常識に高いと判断された結果であろう。

カリフォルニア、オレゴン、ワシントン、ニューヨークという「四強」の州だけに目を向けるのではなく、その他の州で意欲的に取り組むワイナリーを取り上げるのが、このランキングの特徴でもある。今年も、ヴァージニア、テキサス、メリーランド、コロラド、ニュー・メキシコ、ミシガン、ペンシルヴァニアといった州から、トップ101に入るワイナリーが出ている。

2015年度版でベスト10のワイナリーは以下の通り。昨年は、バランスとエレガンスを重視する生産者グループ In Pursuit of Balance(IPBO)に加盟するワイナリーが多くベスト10に多く入っていたが(カレラ、オー・ボン・クリマ、リトライ、サンディ、マサイアソン、コパン)、今年はオー・ボン・クリマとカレラ以外が11位以下に落ちた。1位のタブラス・クリークは、昨年の11位から大幅にランクを上げてトップに立っている。

第1位 Tablas Creek Vineyard
第2位 Ridge Vineyards
第3位 Au Bon Climat Winery
第4位 Calera Wine Company
第5位 Woodward Canyon Winery
第6位 Dunn Vineyards
第7位 Heitz Cellars
第8位 Smith-Madrone Vineyards and Winery
第9位 Leonetti Cellars
第10位 Robert Sinskey Vineyards
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