連載コラム Vol.256

最も賞賛されるワインブランド 第7位に!

2015年4月15日号

Written by 立花 峰夫

英国の酒類業界誌 『ドリンク・ビジネス Drink Business 』は、毎年3月に「世界で最も偉大なワインブランド/The World’s Most Admired Wine Brands 」というランキングを発表している。世界のトップを決めるこのランキングで2015年、リッジ・ヴィンヤーズが見事第7位に輝いた。昨年度の第11位から、4ランクのアップで堂々のベストテン入り。なお、第7位という順位はアメリカのワイナリーとしては最高のものである。

このランキングは、マスター・オブ・ワイン、ソムリエ、ジャーナリストなど、ワインの専門家約200名から構成される審査委員会の投票によって決まるもので、トップ10の顔ぶれを紹介すると、1位:トーレス(スペイン)、2位:ベガ・シシリア(スペイン)、3位:ペンフォールズ(オーストラリア)、4位:ヴィラ・マリア(ニュージーランド)、5位:シャトー・ディケム(フランス)、6位:カッシェロ・デル・ディアブロ(チリ)、7位:リッジ(アメリカ)、8位:シャトー・マルゴー(フランス)、9位:ギガル(フランス)、10位:コノ・スル(チリ)となっている。

審査基準の中に、「世界市場への供給量がそれなりにあること」というものがあるため、ブルゴーニュのトップ・ドメーヌや、アメリカのカルトワインなど極小生産量の銘柄は、トップ10はおろかトップ50の中にもひとつとして含まれていない。アメリカ勢はトップ50に7ブランド入っており、リッジ(7位)、ケンダール・ジャクソン(21位)、シャトー・サン・ミシェル(28位)、ロバート・モンダヴィ(29位)、ベアフット(30位/ガロ社のブランド)、ウッドブリッジ(48位/ロバート・モンダヴィ社のブランド)、フェッツアー(50位)という順位であった。なお、昨年度のトップ50ではアメリカ勢は4ブランドだったので、アメリカワイン全体の評価が高まっているとも見ることができる。以下、同ランキングにおけるリッジの紹介文を引用する。

「巷間で『パリスの審判』と呼ばれるようになった、高名な目隠しテイスティングから40年近くが過ぎた。イギリス人ワイン商のスティーヴン・スパリュアが、フランスワインとカリフォルニアワインを戦わせたもので、カリフォルニアが勝利を収めている。(そのテイスティングにも参加した)リッジ・ヴィンヤーズは、今に至るも業界リーダーの地位を保ち続けており、数々の称賛を手にしてきた。2006年に行われた『パリスの審判』の再対決においては、30年以上経過したワインの中で、リッジの1971年産カベルネ・ソーヴィニョンが最高得点を獲得している。このカリフォルニアワインは、カリフォルニア・イギリス両方の審査団からトップの評価を受け、合計137点を獲得しての首位に輝いたのだ。なお、この再対決で審査団がトップ5に選んだのは、すべてカリフォルニア産だった。

・・・(中略)・・・リッジの名声は今も高まり続けており、昨年にはザ・デイリー・ミールのウェブサイトが選ぶランキングにおいて、アメリカ最高のワイナリーと評価された」
2013年6月以前のコラムはこちらから