連載コラム Vol.251

モンテベロの再植樹 最新情報 その2

2015年1月30日号

Written by デイヴィッド・ゲイツ

(前回からの続き)
引き続いて2010年に、再植樹の第二段が行なわれた。シャルドネが5エーカーと、追加のカベルネ・ソーヴィニョンが6エーカーである。そして2014年の今は、最終段階の只中にあり、カベルネ・ソーヴィニョンがさらに2.1エーカーと、台木が2.3エーカー。この台木には、ボルドー品種を接木する予定だが、どのブドウにするかはまだ決まっていない。2015年には、カベルネ・ソーヴィニョンをさらに3.9エーカー植える予定である。

半世紀もの間、ワイン用ブドウが栽培されていなかった土地を手にしたことで、クローンに関するちょっとした実験を行なう格好の機会が得られた。カベルネ・ソーヴィニョンのラ・クエスタ・クローンは我々のお気に入りで、モンテベロのトーレ農園で直近に行なった再植樹でも広く用いている。リッジにおける最新にして最古のカベルネ・ソーヴィニョンのクローン、ファウンテングローヴにも期待大だ。1949年植樹の古木から採取した枝からウィルスを取り除き、植え付けに使えるようにしたものである。とは言うものの、リッジのワインに更なる複雑味を加えてくれるかもしれないクローンが、外の世界には他に多数ある。そんなわけで、カベルネ・ソーヴィニョン、シャルドネ、カベルネ・フランのそれぞれについて、数種類の異なるクローンを小さな区画に植えることにしたのだ。
(次回に続く)
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