連載コラム Vol.238

「アメリカ最高のワイナリー101」でリッジが1位に!

2014年7月15日号

Written by 立花 峰夫

アメリカの飲食総合サイト、ザ・デイリー・ミール The Daily Meal が選んだ「アメリカ最高のワイナリー101 2014年度版」にて、リッジ・ヴィンヤーズが堂々の第一位に輝いた。
このランキングは、アメリカ在住の有力ソムリエ、ワインライターなど20余名の審査員が投票して決めたもの。審査員の中には、サンフランシスコ郊外の超有名店「シェ・パニース」のオーナーシェフ、アリス・ウォーターズや、ニューヨークの三ツ星「ダニエル」のオーナーシェフ、ダニエル・ブールーといった料理界の大物も含まれている。選ばれた101のワイナリーの中では、当然カリフォルニア州が最大多数であるが、昨今は日本でも存在感を増したオレゴン州、ワシントン州、ニューヨーク州のワイナリーは少なからずランクインしているし、ヴァージニア州、ニュー・メキシコ州、テキサス州、コロラド州、ペンシルヴァニア州、メリーランド州、ミシガン州といった未知の産地のワイナリーも含まれている。
選考基準は三つで、ワインそのものの品質の高さ、品質の安定度、価格と価値のバランスである。価格と価値のバランスについては、残り二つの基準ほど重視はされなかったそうだが、それでもこの基準があるせいで、いわゆるナパのカルトワイン勢はランキングにまったく姿を見せていない。味は良くとも、値段が非常識に高いと判断された結果であろう。ベスト10のワイナリーは以下の通り。リッジを含め、エレガンスやバランスを重視するワイナリーが多いのが印象深い。

第1位 Ridge Vineyards
第2位 Au Bon Climat Winery
第3位 Calera Wine Company
第4位 Littorai Wines
第5位 Woodward Canyon Winery
第6位 Dunn Vineyards
第7位 Heitz Cellars
第8位 Matthiasson Winery
第9位 Sandhi Wines
第10位 Copain Wine Cellars

下記は、リッジを強く押した有名ソムリエの審査員、ダニエル・ジョーンズのコメントである。ジョーンズは現在、ダニエル・ブールーのレストラングループで、ワイン・ディレクターを務めている。
「……アメリカ最高のカベルネのひとつを、長年安定的に造ってきたという実績は、ニューヨーク・ヤンキースの輝かしき歴史に比することができるだろう。醸造家のポール・ドレーパーは、ベイブ・ルース、ルー・ゲーリック、ジョー・ディマジオ、ミッキー・マントルの全員を一人にまとめたかのような人物である」
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