連載コラム Vol.234

最も賞賛されるワインブランド 11位に!

2014年5月15日号

Written by 立花 峰夫

英国の酒類業界誌であるDrink Businessは、毎年「世界で最も賞賛されるワインブランド The World’s Most Admired Wine Brands」というランキングを発表している。2014年度版がこのほど発表されたのだが、リッジが11位に入った。惜しくもトップ10は逃したものの、アメリカのワイナリーとしては最高の順位である。

このランキングは、マスター・オブ・ワイン、ソムリエ、ジャーナリストなどワインの専門家約200名から構成される審査委員会の、投票によって決まるもの。トップ10の顔ぶれを紹介すると、1位:トーレス(スペイン)、2位:カッシェロ・デル・ディアブロ(チリ)、3位:シャトー・ラトゥール(フランス)、4位:ティニャネッロ(イタリア)、5位:ペンフォールズ(オーストラリア)、6位:シャトー・ディケム(フランス)、7位:シャトー・マルゴー(フランス)、8位:クラウディ・ベイ(ニュージーランド)、9位:ギガル(フランス)、10位:ベガ・シシリア(スペイン)となっている。

審査基準の中にどうやら、市場への供給量がそれなりになければならない、というものがあるらしく、ブルゴーニュのトップ・ドメーヌやアメリカのカルトワインなど極小生産量の銘柄は、トップ10はおろかトップ50の中にもひとつとして含まれていない。2位のカッシェロ・デル・ディアブロのような比較的安価なブランドが、上位に来ているのも興味深いところである。アメリカ勢はトップ50に4ブランド入っていて、リッジ(11位)、ロバート・モンダヴィ(17位)、ケンダール・ジャクソン(36位)、シャトー・サン・ミシェル(38位)という順位であった。

以下、リッジに投票をした審査委員のコメントをご紹介する。

●マーセル・オーフォード=ウィリアムズ(Wine Society バイヤー)
「(このワイナリーは)個性、品質の飽くなき追求、伝統への敬意を伝えてくれる」

●ゲリー・オドネル審査委員
「リッジが素晴らしいのは、優れたワインを比較的求めやすい価格で提供している点だ。もうひとつ重要なのは、どのワインについてもラベルに分かりやすい情報を記載していることである」

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