2007年の収穫は早く、いつものようにジンファンデルから始まった。リットン・スプリングス・ワイナリーでは、自社畑のブロック8が8月22日に、モンテベロ・ワイナリーでは、ガイザーヴィルのブロック202&203が8月23日に口火を切り、それからの3週間、怒濤のようにジンファンデルが両ワイナリーに運び込まれた。9月14日にパソ・ロブレスのブドウがモンテベロ・ワイナリーに運び込まれると、ジンファンデルの収穫は小休止。ブドウの成熟が比較的遅い、パガニ、ヨーク・クリーク、ガイザーヴィルとリットンの一部を残すのみとなった。
しっかりと雨が降った冬のあと、2007年の春は温かく、ブドウの生育は順調に進んだ。7月は、35度を超える暑い日と、15度ほどの涼しい日が交互に数回訪れ、少量の雨も降るというトリッキーな天気となった。8月にも暑い日が何日かあったあと、涼しくなってしばらくで収穫が始まっている。涼しい日と7月の雨が、ブドウが過熟状態まで一気に進むことを防いでくれたせいか、ジンファンデルのフレーバーは非常に良好である。
一方、モンテベロの畑(ボルドー品種とシャルドネ)は少々波乱含みで、ハラハラさせられる状況が続いている。まず、8月30日に、シャルドネの畑からわずか1キロの場所で山火事が発生。幸い、風がなかったことですぐに鎮火され、ブドウには影響しなかった。
そのシャルドネの畑から、ブドウが最初に収穫されたのが9月19日。しかし、モンテベロの畑からの収穫が本格化しようとする9月22日に、季節外れの雨が降ってしまう。雨の影響を最小限に留めるために、9月24日には摘葉作業が行なわれた。果実の周りの葉を毟ることで房に直射日光を当て、風通しもよくするのである。
1999年にも少量の雨は降ったが、結果としては素晴らしいヴィンテージとなった。今後の良好な天候推移を、リッジで働く人々は強く願っている。
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