リッジ・ヴィンヤーズの総裁ポール・ドレーパーに向けられた、10のQ&Aの第三回である。質問者は、ブラジルにおけるリッジの正規輸入代理店ミストラル社のRodrigo Mainardi 氏。原文はリッジの公式ブログに2011年8月に掲載された。
<質問5>
ガイザーヴィル、リットン・スプリングスといったあなたの造るジンファンデル主体のワインは、他のワイナリーのものと比べてアルコール度数が低い。なぜそうなのか。また、上述のワインはなぜ、長い年月にわたって美しく熟成するのか?
<回答5>
ジンファンデルの特徴である豊かな果実味を得るためには、ナパ、ソノマ、パソ・ロブレスといった温暖な産地で栽培しなければならない。今日ナパで造られる過熟なカベルネの問題と同じことなのだが、ジンファンデルについても過熟ではなく適熟である時に、最も複雑で長期熟成するワインが生まれる。収穫期間中に非常に気温の高い日々があると、急激に果実が熟すことはある。だが、注意深くブドウのサンプリングを行い、過熟なワインを造るまいと意を決していれば、問題は通常避けることができる。過去40年の間に、我々は50カ所を超えるジンファンデルの古木の畑を扱ってきた。ガイザーヴィルを最初に仕込んだのは1966年で、それ以来、最も安定して高品質なワインを生む畑のひとつだと証明されてきている。リットン・スプリングスの初ヴィンテージは1972年で、この畑はその安定した品質と寿命の長さにおいて、ガイザーヴィルに肩を並べている。ガイザーヴィルの畑については1990年に管理権を手にし、リットン・スプリングスは1991年に購入したのだが、それはテロワールが優れているからだ。他の畑については二、三の例外を除いて一年限りになるか、長くても10年もすれば生産を止めてしまった。ガイザーヴィルとリットン・スプリングスのワインは、特別に偉大な土地から生まれているのである。
<質問6>
カリフォルニアワインを飲んだことがない人に勧めるとすれば、リッジのどのワインが良いだろうか。
<回答6>
もしその人がボルドーやチリ産のカベルネを飲んだことがあるなら、エステート・カベルネ・ソーヴィニョンをお勧めしたい。いろんなワインをまんべんなく飲んでいる人ならば、ガイザーヴィルかリットン・スプリングスのジンファンデルがよいだろう。
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