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連載コラム Vol.160
リッジのブログからその1(最近のニュース)
  Written by 立花 峰夫  
 
 前回のコラムで、リッジが運営しているスタッフブログについて紹介したが、今回は1月に投稿された多数の記事の中からひとつ選んで以下に訳出してみた。ブログの筆者はクリストファー・ワトキンス。モンテベロ・ワイナリーのテイスティングルーム担当マネージャーである。ここ最近、欧米のメディアで立て続けにリッジのワインが紹介されたことをレポートしている。

●「最近のニュースにおけるリッジ」2011年1月18日投稿

 このブログには、自分にできる限りの頻度で「オリジナルな内容」を書こうと努めている。だが時折、私のいる山の外で起きていることで、是非とも皆さんと分かち合いたいと思う情報に出くわす。過去一週間で、そんなふうに思わせる記事が三つも発表されたので、それをこの場でご紹介したい。

 ひとつめは、ウォール・ストリート・ジャーナルに掲載されたジェイ・マキナニーによるジンファンデルの素晴らしい記事である(訳注:ジェイ・マキナニーはニューヨーク在住の有名小説家で、ワインに関するエッセイ集を過去に2冊出版しているほどのワイン好き)。どの部分が気に入ったかって?それはもちろん、マキナニー氏が自分の結婚式でリッジのガイザーヴィルを出したという秘密を、うっかり漏らしてしまった箇所だ。以下のURLから記事は読めるので、チェックしてほしい(記事)。優れた文章で、歴史を知るにもいい。
http://online.wsj.com/article/SB10001424052748703779704576074122270934758.html

 二つめは、まったく天才的な題名のついた記事で、『カリフォルニア州サンタ・クルーズ山脈の、その土地らしさ The “Somewhere-ness” of California’s Santa Cruz Mountains』。最高ではないか。こちらの記事でも歴史がしっかり語られていて、美しく特別な私たちの土地のことを、もう少し深く知ってもらうのにうってつけである。記事は以下のURLから読める(英文)。
http://eater.com/archives/2011/01/17/the-somewhereness-of-the-santa-cruz-mountains.php

 三つめは、『料理とワインの相性』という名の卓越したブログからである。疑いなく活発な議論を誘う美味しい話題であり、書き手のフィオナ・ベケットは、このテーマについての達人である。ここで取り上げようとする記事のタイトルは、『世界最高のボルドー・スタイル赤に何を合わせるか?』というもの。こんな大見出しの下にはもちろんリッジが入るわけだし、語られている組み合わせ自体も魅力的である。

 最近の記事で目を引く組み合わせをいくつかあげると、ラシーヌ(ロンドンにあるレストラン名)の料理長ヘンリー・ハリスがつくった豪華なるコート・ド・ブフと、リッジ・モンテベロ1999の組み合わせ。そして、ボルドーにある個人宅でのディナー・パーティで出されたシャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド1982と、ポイヤック産子羊(ブランシュ・デュ・マッシフ・サントラル種)の組み合わせである。
http://www.matchingfoodandwine.com/articles/20100518

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 立花 峰夫
 フリーのワインライター/翻訳者。
 2003年ヴィンテージには、リッジ・ヴィンヤーズの研修生
  として醸造を経験。